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- INTERVIEW - デジタル化で実現する医院増収計画
医療技術や医療機器のデジタル化が加速し、それに併せて、歯科用CAD/CAMシステムも注目を浴び、自由診療だけでなく、2022年4月の【CAD/CAMインレー】保険収載以降は保険診療でも活用の場が広がっています。
今回の特集では実際にCAD/CAMを運用されているドクターから、購入についての資金繰りや収益、CAD/CAMを用いた治療のコツなどを解説していただきます。
「1DayTreatment」とは口腔内スキャナーと素早い切削を可能にした専用の院内加工機を用いることで、これまで複数日を要していたハイブリッドセラミックやセラミックなど補綴治療を当日中、最短1時間で終わらせてしまう治療法・システムのことを言います。
対象となる治療は、インレーやクラウンなど1本単位と限定的ではありますが、数本まとめて治療することも可能であり、日々の臨床で遭遇するケースが多い症例です。
― それでは、CAD/CAMシステムを購入に至った経緯や使用用途を教えてください。
CAD/CAMシステムを導入したのは、約5年前になります。導入以前から他社のCAD/CAMシステムには興味がありましたが、このPlanmecaの製品が日本で販売されることになり、色々と検証した後に導入へ至りました。
将来的にCAD/CAMシステムの導入は必須だと考えていたので、2~3年程度、他社のシステムの情報などを逐一チェックしていた状況です。
導入直後は、自費診療で1day treatmentを主に使用しておりましたが、2022年4月の【CAD/CAMインレー】保険収載以降は方針を変え、現在では保険診療として使用することが多くなりました。またソフトウェアのアップグレードにて、CTとのスーパーインポーズが可能になったため、インプラントのガイデッドサージェリーのためのスプリント制作にも多く活用しております。
― CAD/CAM機器を院内に導入するにあたり、日々の診療フローに変化はありましたか?
導入するにあたり、いきなり初日から良い運用ができるとは考えていなかったので、最初から多くの期待はしておりませんでした。当時はまだ口腔内スキャナーでの印象精度や形成の仕方などの情報が少なく、手探りでする必要もあったからです。
また重要なこととして、CAD/CAMシステムに対しての臨床的なトレーニングを重ねる必要があると考えていたため、導入当初はモニターとして低い料金設定で患者様にお試しいただいておりました。自分自身で臨床的な評価を行いつつ、患者様へのカウンセリング方法もブラッシュアップすることで、より自信をもった治療を行うことができ、好循環が生まれたと考えています。
導入当初から、まずは自分自身で経験することを優先して、スキャンや設計など全て自分で行なっていたため、スタッフに関しては、教育はしておりません。現時点で少しずつスタッフにも教育をしており、より幅広い活用を考えております。
使用機器

口腔内スキャナー:
プランメカ Emerald™S
定価350万円(税別)

ミリングマシン:
プランメカ PlanMill® 30 S
定価630万円(税別)
ミリングマシンと口腔内スキャナーとラップトップPCのお得なセット!

プランメカFITセット 30S
定価980万円(税別)
作業時間
Q.作業時間の短縮に繋がっていますか?
すでに自由診療では口腔内スキャナー印象を積極的に活用しています。
口腔内スキャナー印象も1~2分程度(本印象、対合、咬合採得)となるため、チェアタイムに関しても大幅に短くなった実感はあります。通常の連合印象においては、印象後にスタッフが石膏の注入という作業が必要です。まとめて数個の模型に石膏注入できますが、1回あたり10分程度必要なため、印象が多い日は20~30分かかることもあるでしょう。
また石膏に気泡が入り再印象が必要となると、改めて患者様にご足労いただき、再度石膏の注入をするため、スタッフが嫌がる仕事の1つでもあります。これらの作業は、将来的に口腔内スキャナー印象が保険収載されれば、全て無くなります。
材料費
Q.IOSを使った印象採得は材料費の削減にも有効だと聞いていますが、富施先生のクリニックではどのような影響がありましたか?
材料費は印象関連だけでなく石膏の費用なども不要になります。またそれらだけでなく粉と液を混ぜる作業がないため、診療室や消毒室は清潔に保たれております。全てデジタル上で処理できますので、模型の保管や破棄も不要となり、エコでスマートな運用ができていると感じています。
使い分けに関しては、現時点でIOS印象はまだ保険収載されていないため、自由診療と保険診療という使い分けになります。
保険診療
Q.2022年からCAD/CAMを用いたインレー治療も保険収載されました。インレーはクラウンと違って難しいような印象も受けます。インレーの症例数や、治療時のコツ、CAD/CAMの運用率など教えてください。
当院では4月以降、基本的に保険適応のCAD/CAMインレーが選択できるケースにおいては、保険治療希望の患者様にメタルインレーを入れることはありません。そのためメタルインレーが全てCAD/CAMインレーに置き換わった状況です。実績で見ても4月以降100本以上は運用しております。
CAD/CAMシステムにて製作するという意味では、確かにクラウンよりもインレーの方が形成においてのルールが多いため、トレーニングを要します。ただ基本的には、通常のセラミックインレーの治療と同じなので、それほど身構える必要もないと思います。
ソフト操作
Q.Planmeca製品のすべては、Romexisというソフトが操作に必要になります。その使い心地について教えてください。
私が他社のCAD/CAMシステムと比較した結果、プランメカを選択した理由はこのRomexisというソフトウェアの優位性が一番の理由です。
CAD/CAMシステムを含め、多くの医療機器はハードウェアを中心に開発しているので、例えば数年すると新しいハードウェアが販売され買い替えを検討する必要があったり、ソフトウェアのバージョンアップという概念がなかったりします。しかし、プランメカは基本的にRomexisというソフトウェアを中心に据えて、必要なハードウェアを接続するオープンなコンセプトです。
定期的にソフトウェアのバージョンアップもしており、使いやすさやハードウェアの性能の向上、新機能の追加など、現在のICT環境にフィットしています。2022年度にバージョン6へメジャーアップデートがあり、UI/UX含めたトータルデザインが刷新され、操作はより直感的に行えるようになりました。
将来の拡張性は非常に高く、必要なプログラムを選択して導入できるアカウントシステムも合理的で理にかなっていると評価しています。
他社製品との併用
Q.PlanmecaのCAD/CAM機器と、他社レントゲンをセットで用いて、インプラント治療などに活用していると伺いました。その際、Romexisの役割や、他社レントゲンとの接続について、使い心地など教えてください。
Romexisはオープンのソフトウェアで、レントゲンや口腔内写真、顔貌写真などjpegファイルだけでなく、CTなどDicomデータや、3DデータであるSTLデータなどの、インポート/エクスポートが簡単に行えます。
つまり、レントゲンや写真などの患者データをRomexisで一元管理をして、必要なデータを活用することができます。私のクリニックでは、DicomデータとSTLデータを重ね合わせてインプラントシミュレーションを行い、患者様へのプレゼンやガイド制作に使用しています。
また顔貌写真から前歯部の審美的な評価やビフォーアフターの説明などにも使用しています。これらを1つのソフトウェアでできるものは、他にありません。
メンテナンス
Q.メンテナンス状況についてはいかがでしょうか?またクリニック内で日々行うメンテナンスについて教えてください。
定期的なメンテナンスは、バーの交換や洗浄水の交換など、スタッフにて簡単に行うことができます。
定期的にプロのスタッフが訪問して、機器のメンテナンスや精度の調整を行なってもらえるため、常に良い状況で運用できます。また突発的なトラブルに対してはサポートセンターがあり、迅速な対応をしてもらうこともできるため、サポート面に関しては安心できると思います。
コスト
Q.CAD/CAMシステムへの投資金額に見合う収益や効果は挙げられていると感じますか?
私がCAD/CAMシステムを導入してから、クリニックでのカウンセリングや方針を改めて見直し、患者様の満足度や治療成績が上がったことで、結果として多くの収益を得ることができました。現在の保険収載されたことも踏まえて改めて計算をしましたが、現状では保険治療のみでも充分に回収できることがわかっています。
結論として、1日1本以上保険治療でCAD/CAMインレーの修復をすれば回収可能です。つまり、ほとんどの歯科医院において回収は可能なレベルであると言えます。
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