IOSは、これまでの我々の歯科診療の「精度」「速度」「拡張性」に素晴らしい変化をもたらす存在だと思います。その中でも、この「神樂」が持つ最大の魅力は「コストパフォーマンスに対する精度」です。高価なIOSが各メーカーから発売される中でも、神樂はかなりの低価格帯のIOSになりますが、その「精度」と「速度」は他の高級機を脅かすレベルに達していると言えるでしょう。
実際に当院に神樂が導入されてからは、シリコン印象に匹敵する精度のデータをネットで即座に技工士と共有出来る上に、「補綴・矯正のシミュレーション」や「補綴物のコピー」など、これまでのアナログでは叶わなかった革新的な医療が患者さまに提供出来ています。また、「印象材等コスト削減」「発送タイムロス削減」「スタッフ業務効率化」など、運営面でも大きな恩恵があります。

神樂は軽い！速い！きれい！が第一印象です。スキャナー本体はコンパクトでペングリップが可能なので操作しやすいです。スキャンの滑らかさ・画像の美しさに優れており、歯牙はもちろん修復物や歯肉の色に至るまでリアルに再現、患者への説明においてインパクトを与え大きな反響があります。
補綴物作製では患者の苦痛の軽減とともに、印象材・石膏の使用量が大幅に減りました。クラウドを利用することで技工所との円滑な連携が可能であるのは大きな魅力です。さらに性能に対してリーズナブルなので初期導入はもちろん、増設に際しても導入しやすい機種と言えます。当初は補綴を主体に導入しましたが現在では患者説明・複製義歯・アライナー矯正まで応用範囲が拡大し、今後も楽しみです。

歯科技工士がデジタル技工を行う際、口腔内のバイトデータが重要なポイントとなります。神樂は他社に比べてバイトデータの再現性が高く、ラボサイドでの調整量が少なく済むため、効率よく精度の高い技工物を提供することができます。
スキャンの精度とスピードのバランスが良く、アンダーカットや粘膜面の読込みも容易です。ヘッドピースが他社に比べてコンパクトな設計のため、女性やお子さま、高齢者の患者さまでも問題なくスキャンすることができます。
また、ラップトップ型で持ち運びやすく、パソコンのスペックやソフトウェアに依存せず気軽に導入することができるので、非常にコストパフォーマンスに優れている製品だと感じています。

まずは圧倒的に他のIOSと比較して小さくて軽いこと。長さが短いだけではなく、厚みも薄いので使いやすい。手の小さい方でも容易に扱えるサイズ・重量となっている。コードレスではないがバッテリーを積まない分だけ軽く、コードがあることによる取り回しの悪さも全然感じたことが無い。
モデルスキャナーと比較した時、すべて手動で模型をスキャンしていくことになるが、モデルスキャン時に手が空くとしてもその数秒の間になにか出来るようなことはない。その時間手が空くことよりも、再スキャンを数回行わなければいけない手間の方が時間がかかる。IOSはモデルスキャナーでは撮り切れない部分まで1回のスキャンで撮影が出来るため時間短縮に繋がる。
そして、スキャン精度もモデルスキャナーより良く、特にインレーのスキャンにはエッジロスの少なさが削り出した補綴物の適合調整量に明らかな差が出ている。定期的に行われるバージョンアップにより、スキャンスピードも向上し、進化し続けるスキャナーとして期待している。