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歯科医院経営には、幅広い知識と経験が求められます 本連載企画では、歯科領域にまつわる様々な分野でご活躍中の方々に、 多彩な経験やデータ等から導き出された見解・持論をシリーズで語っていただきます。
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今号が皆様のお手元に届く頃には新型コロナウィルス感染症も収束し、平穏な毎日を取り戻していることを期待して『コロナ後の歯科医院経営』について私見を述べてみたいと思います。
コロナ感染症の流行で、一般社会の衛生に関する意識は高まりました。一部に行き過ぎた内容の報道がなされておりますが、「手洗いうがい」の徹底によって、その他の感染症(インフルエンザ)の患者数が減少したと聞いております。その一方、「歯科医療は不要不急」とか「歯科医院はエアロゾル感染しやすい危険な場所」という心ない報道もあり、治療が必要な患者さんまで自粛して通院を先延ばしするなど「コロナ後」の不安材料も出ています。
過去を振り返ってみれば、HIV(Human Immunodeficiency Virus:ヒト免疫不全ウイルス)エイズの時にも、歯科は危ないと言われました。私もその時にスタンダードプリコーションという言葉を覚えたような記憶があります。その後どうなったか。HIV治療薬が開発され、今では注目されなくなりました。『喉元過ぎれば熱さ忘れる』という言葉がありますが、今回も治療薬ができたら、同じように忘れられていくのでしょうか。あるいは、今回のコロナ感染症から何を学べば良いのでしょう。
Facebook等でも自作フェイスシールド開発話が出てきますが、これまで面倒で装着していなかったシールドをきちんと着けるようになりました。また、口腔外バキューム(持っていても、これまた面倒でスイッチ入れず)の使用が増えました(音がうるさいんだよね)。これまで以上にディスポ製品を多用し、ドアノブや受付カウンターもこれまで以上に消毒、殺菌。収束後どこまで維持できるかはわかりませんが、それでも感染対策の意識はスタッフ以上に院長において強くなったのではないでしょうか。
もしかしたら、今回一番困ったのは、マスクやグローブ、アルコールなど、普段なら発注したら翌日届いていた医療用品が手に入らないことでしょう。2月中国武漢で感染拡大が報道されていた頃は、対岸の火事的な感覚でした。その後、日本においてもクルーズ船乗客の感染拡大が起こりましたが、マスク不足が起こるとは思いもしていなかった。まだまだ充足されてはいませんが、それぞれの医療機関で備蓄をしようと考えていると思います。『備えよ常に!』ボーイスカウト時代の教えに、今度こそ従いたいです。
『口腔内を綺麗にしておくことで免疫力が上がる』ことを患者さんに浸透できていないことが、今回、明らかになりました。HIVの時の教訓を活かせていないわけです。保険制度でも周術期における口腔清掃の重要性を国も大いに認めているにも関わらず、そして、最近は医科の先生方からも『歯科は大事だ』と言っていただいているのに、肝心の患者さんに伝えられていないのです。
令和初の保険改定において「長期管理」の重要性が謳われ、「治療・管理・連携」の強化が求められている中、「コロナ後」において、我々が真っ先に取り組まなければいけないこと、それは、患者さんにおける歯科の立ち位置の再定義でしょう。『Drill Fill』な歯科は時代遅れだと再認識した今日この頃です。