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歯科医院経営には、幅広い知識と経験が求められます 本連載企画では、歯科領域にまつわる様々な分野でご活躍中の方々に、 多彩な経験やデータ等から導き出された見解・持論をシリーズで語っていただきます。
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私は歯科衛生士臨床歴15年目、IDHA国際歯科衛生士学会インストラクター中村恵と申します。前号2025年4月発行の FEED NOTE No. 62ではステージ②私が結婚・出産から見えてきた事をお話ししました。今回はステージ③育休そして復帰後、またどのように仕事を楽しみ出したのかをお話ししたいと思います。 復帰後の私は以前のフルタイム正社員から子供との時間も貴重と考え、時短勤務を選択して働いています。仕事と子育ての両立で、慌ただしい日々ですが、復帰して本当に良かったと実感していることが2つあります。それは歯科衛生士の仕事の楽しさと、現在勤務している医院・チームでのやりがいです。私が育休後どうしても現在の医院に復帰したかった理由があります。それは人と関わる事が好きで、患者さんに長期で健康を目指して伴走するという理念が医院に根付いている所です。また日々の診療以外に医院で数々のプロジェクトを立ち上げ、患者さんの健康の為、自分達の働きやすさの為、医院のビルドアップの為に、スタッフ全員で考えコツコツ実行する体制があります。そして私が衛生士としてなりたい自分を目指す過程で1番の応援団になってくれる所です。現在私は子育てをしながらの時短勤務という制約の中で、仕事を楽しみ理想の自分に近づく為に工夫している事があります。
育休後の復帰では積極的に新人歯科衛生士の教育に携わりました。これまでの自分の経験を踏まえて、ただ教えるのではなく、自分の考えを伝える事で自分も整理ができ、新人歯科衛生士の学びのスピードがアップするのを実感しました。また育休中に変化した院内のシステムや取り組みは、逆に新人歯科衛生士から教えてもらうように試み、お互いに助け合う気持ちが生まれ、新人メンバーとの関係構築に結びつきました。その事がチーム力向上にもつながり、院長や先輩スタッフからも感謝され、自分の居場所が明確になり、復帰したからこその力一番を作り出せました。そして医療は常に進歩している為、知識を最新版にアップデートする事が当然ながら必要です。育休後の中堅歯科衛生士が学び直しをしている姿を後輩が見て真似る事が、医院全体のレベルアップにもつながり、学びの相乗効果を生み出し院内の活性化にも役立っています。
院内では復帰前と自分のポジションが変わり、新しいメンバーが加わりスタッフの仕事上の立場の変化が当然あります。変化に対応する為に、まずは自分からオープンになり各スタッフとコミュニケーションを取る事にしました。新人歯科衛生士には今までの経験・知識を活かした臨床でのアドバイスや、患者さんと関わる上での姿勢や考え方を伝えます。既存のスタッフには、チームとしての大切にしたい雰囲気作りの手助けや、復帰したからこそ見えるチームの景色を伝えるなど、出来る事を積極的に見つけ動いています。
復帰後は子供の体調不良での急な早退や欠勤で、医院に申し訳ないという気持ちで働きづらさを感じてしまう事もありました。しかし今ではスタッフの配慮に感謝し、自分が出来る事で応えていく気持ちを持つ事にしました。育児以外にも自身の病気、家族の介護など表に出さなくても、何かを抱えている人は沢山います。自分が助けに回れる時は率先して恩送りをしていくと考える事で、バランスを保とうと思えるようになりました。
私自身この考えに辿り着くまでには、葛藤もありました。実際、急な欠勤に対しての負い目や、医院のプロジェクトに思うように参加できないジレンマに潰れそうになる時もありました。しかし出産・育児に入る前に『なりたい自分像』が明確に持てていた事が、自分自身の大きな幹となり、今できる事を無理なく自分のペースで歩んでいく心構えが出来たと思います。なにより復帰後、患者さんからの『おかえり!待っていたよ!』と温かい声と優しい笑顔が私の頑張る原動力になっています。先は長い。予防歯科実現の為の衛生士としてはもちろん、沢山の経験を積ませてくれる子供達、夫、院長、スタッフに感謝をし、焦らず今日も前進していこうと思っています。