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歯科医院経営には、幅広い知識と経験が求められます 本連載企画では、歯科領域にまつわる様々な分野でご活躍中の方々に、 多彩な経験やデータ等から導き出された見解・持論をシリーズで語っていただきます。
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講演において、『自費診療において診査診断は必要不可欠な一丁目一番地』というような言い方をさせていただくことがよくあります。診査診断を間違えてしまうと治療の方向が明後日の方向に向かってしまうリスクがあることを上記のような言葉で表現している次第です。その一方で、『Aiと専門職による診査診断の関わり』は近年とても気になっているテーマでした。そんな中、昨年末にトラビネジャット先生からお誘いを受け、『Aiによる根管治療診査診断システム構築プロジェクト』チームに参加させていただくことになりました。こちらは、アメリカ政府からの予算を獲得しているため、キチンとした結果を要求される大変にシリアスなプロジェクトで、複数の根管治療専門医とともにデータサイエンティストが参加しております。
今年に入ってから、各チームメートから寄せられた様々な症例をできるだけ多くシステムに読み込ませ、診査診断のやり方を学習させてきましたが、先日プロトタイプがあがってきたためその出来栄えを皆で検証するミーティングを行いました。CTやX線などの画像データ、事前のヒアリングシート、患者さんへのインタビュー記録などを読み込ませて診査診断をさせたのですが、まだまだ正答率は低く実用レベルには至らないため、更に症例を学習させて精度を高める必要性を再確認し合いました。ところで、ミーティングに際して私が衝撃を受けたのは、『正答率』のクオリティーを維持するために大変な考察が行われている点でした。『正答率の数字はどのように算出されたのか、客観性を担保するためにベストな検定法が用いられているのか』を2時間近くにわたって延々議論し続けておりました。『χ二乗検定』『Z検定』『CochranのQ検定』『マクネマー検定』などのワードが飛び交います。トラビネジャット先生をはじめとしたアメリカの根管治療専門医は、データサイエンティストと熱い検定議論を繰り広げておられました。私はこれらの検定法を聞いたことはあってもそれぞれの違いや適性などを今回のケースに当てはめて英語で議論するほどの知識はとても持ち合わせておらず、お恥ずかしながら全く議論についていけていないのを周りに悟られないようにするのが精一杯でした。
また、雑談ベースで『将来的にAiが歯科医師の診査診断を代替できるようになるか』が話されましたが、満場一致で『No』という結論でした。理由は①インタビューの際の患者さんの雰囲気は人間の五感でないと感じられない、②Aiのハレーションはゼロにはできない。医学において当該ハレーションは患者の命に関わることになるかもしれないため、医師・歯科医師の責任としてAiに代替させることはできない、等です。さらに、Aiが患者さんと専門家との情報格差を著しく縮めることは否めないため、患者さんへの対応がより重要になるから現場はさらに頑張らないとね、という感じで会合はお開きとなりましたが、私は提供された情報が多すぎてハンマーで頭を殴られたみたいにクラクラした気分でした。
確かに患者さんが診査診断だけでなく治療法までをAi検索した場合、回答は保険診療の範囲にとどまりません。歯科医師の側も保険・自費の区別なくベストな診療を勉強しなければならない状況がそこまで来ていると思われました。
因みに私も次のミーティングでは議論に参加できるように検定論を勉強中です。