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歯科医院経営には、幅広い知識と経験が求められます 本連載企画では、歯科領域にまつわる様々な分野でご活躍中の方々に、 多彩な経験やデータ等から導き出された見解・持論をシリーズで語っていただきます。
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歯を失ってしまう原因として未だに大きな割合を占める歯周病。しかし昨今では歯周ポケットが深ければ歯周病であるという単純な見方だけではないようである。2019年に米国歯周病学会と欧州歯周病連盟が共同で歯周病の新分類を発表してから数年が経つが、今世界中でこれを使って新分類の実装や治療が進んできている。本国においては世界の先頭を切って超高齢化社会を迎え、1本の歯の大切さは以前にも増してきているが、この新分類では歯周病を癌の進行のようなStageとGradeに分け、病態を整理している。
まずStageでは、口腔内審査とレントゲン画像から歯間部のアタッチメントロスと残存歯数を見てStageの決定を行うが、単純化して説明すると4mmの歯周ポケットができた時点をStage1とし、5mmのポケットができたらStage2、6mm以上のポケットができた、又は歯周病が原因で歯が1本抜けてしまったらStage3、奥歯4本が抜けてしまい今度は第一大臼歯が1本抜けてしまった時点になればStage4とするなど、まるで人生の縮図を表しているようなのである。
GradeではまずはNormalをGrade Bとし、5年間の経時的な骨レベルの変化を見てGradeを決定するが、通常難しければ代用として年齢を考慮し骨吸収の最も進行している部位が年相応より早いか、もしくは1日10本以上の喫煙や糖尿病などのリスク因子があればGrade C、逆にプラークの蓄積や年齢に対して骨の吸収が進んでいないなどリスクが低そうであればGrade Aとするなどその患者ごとの特性を加味してGradeの設定を行なっていく。また新分類の歯周病の定義として連続しない2歯での歯周ポケットが深くなっていることというのがある。口腔内の他の歯はポケットがないが、一箇所だけ深いような病態はそもそも歯周病ではなく、根尖性歯周炎かもしれないし、破折かもしれないのである。
従来診断が難しいとされてきた我々が注視する疾患であるエンドペリオ病変もレントゲン上で歯周ポケットが根尖病変と繋がったように見えるため、一見歯周病が原因なのか歯髄炎が原因なのかが分からない。しかし前述のように歯周病は一歯単位ではなく、口腔内全体又は患者単位で診査、診断を行なっていく。一口腔内で他の歯に歯周病が見当たらなければ歯髄の異常から引き起こされている病変の可能性は高く、まずは根管治療を試みるべきである。また逆に重度の歯周病患者の場合にも辺縁歯周組織と歯髄とは側枝、髄管、象牙細管などを通して常に交通しており、時には微弱な生活反応があっても歯髄は健康ではないと判断し根管治療に踏み切るべき場合もある。
Team Endo-perioでは2022年も9月より3ヶ月にわたるハンズオンコース第二期を開講する。歯内療法と再生療法などの歯周治療が同時に習得できてしまうコースとなっているので、もしご興味あれば、info@endo-perio.orgまで直接お問い合わせいただければ幸いである。