【FEEDデンタル】

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医院の先見性が伝わるEC導入で
信頼とチーム力もアップ

まほろば歯科(埼玉県)

Q1.はじめに簡単に医院のご紹介をお願いします。

300メートルも歩けば東京都になってしまう埼玉県の端の和光市でテナント開業しています。
ベッドタウンとして比較的若い年齢層も多いはずなのですが、近くに建設後30年以上経過した大きな団地があることから、高齢者の方が患者さんの中心となっています。そのため、本来は小児歯科が専門なのですが、義歯や口腔機能低下への対応、訪問診療等が多い印象です。

―ネットショップを始める前に、物販に関してどのような取り組みをしていましたか?

一般的な歯科医院と同様に歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロス等の補助器材を受付窓口に設置して、手書きのポップなどを貼り付けて販売しておりました。

Q2.ネットショップを始めようと思ったきっかけは何ですか?

昨今、物販を医院の売上の一翼にしようとする経営手法が注目を集めており、大変興味深く考えておりました。
しかし、どうしても消費期限のため在庫が気になり、様々な商品にあれこれ手を出すのには躊躇していたところです。また自ら独自のECサイトを構築しようと勉強したこともありましたが、商品の梱包から発送、会計処理まで行うのは、私を含め当院のスタッフ数では時間的、体力的にハードルが高いのが現状でした。
そこで何か良い方法はないかと模索している段階でした。

―その際、Dental.ECを選んだ理由は何だったのでしょうか?

そんな折、FEEDがECサイトの開設を支援することを広告で知りました。
すぐ資料に目を通し、在庫管理、発送、入出金確認などすべての処理に手間がないのを知り、興味を持ちました。Shopifyなどで開設する場合、経費がかかるのを知っていましたので、導入のための初期費用がかからないことも驚きでした。
検討の結果、うまくいかなかったとしても経済的に失うものは何もないと判断し、すぐ導入を決めました。

Q3.実際にショップを立ち上げるまでの流れを教えてください

初めてECサイトを構築するのに困惑した部分も多々あったのが正直な感想です。
そこで、デジタル系に強い歯科衛生士のスタッフに設定の初期段階から協力をお願いし、相談しながら進めていきました。私自身が昭和世代ということもあり、設定マニュアルを紙媒体に印刷し、手元で確認しながら操作を行いたかったのですが、当初それができませんでした。
そこでFEEDに相談し、マニュアルを郵送していただいたり、待合室に貼るポスターの作成など、様々なサポートをしていただきました。非常に感謝しております。

掲載商品の選定はできるだけ持ち帰るには重いと感じる商品を中心にしたいと考えていました。しかしなかなか該当する商品が思いつかなかったため、消費期限が短く、販売数がそれほど期待できないものの、予防として前面に押し出したい気になる商品をピックアップしました。

―取り扱っている商品はどういったものですか?どのように選ばれましたか?

医院で取り扱っている商品はDental.ECサイトでも同様に登録しています。当院では歯科訪問診療も頻繁に行っていますので、義歯洗浄剤もご自宅で購入できるように販売しております。
また季節によっては冷蔵輸送が必要なチョコレート等の食品系商品は、患者さん宅に直送していただくので最適と考えています。個人的にはL8020乳酸菌関連の商品は昔から興味があったので登録しました。

Q4.患者さんにネットショップの存在をどのようにして伝えましたか?

医院の待合室と診療室にポスターを掲示し、医院専用ECサイトを開設した告知はおこなっておりました。
しかし高齢者が中心の患者さん層であるため、反応は芳しくありませんでした。そこで、各スタッフ(主に歯科衛生士を中心に、受付のスタッフにも)にDental.ECサイトのQRコードをすぐ取り出せるようにカードタイプのものを用意していただき、ロールプレイを行い、流れの確認を行いました。
さらに販売した商品の利益はすべてスタッフに還元するインセンティブを伝え、モチベーションの向上を図りました。

対象の患者さんの選定は、予防についての意識が高く、スマートフォンを利用しているのが分かっている患者さんにまずお勧めすることにしました。
その中に補聴器を利用している患者さんがおり、通常のコミュニケーションをLINEで行っていた方がおりました。その方は、過去、商品の注文をLINEで依頼された経緯もあり、チェアーサイドで歯科衛生士がアプリの登録まで行い、お勧めの商品を提示し、今後、口臭予防等に関する商品も充実させていくことをお知らせいたしました。

―商品を購入してもらうために、どんな工夫をしましたか?

大手ECサイトでも歯磨剤等は比較的安価に購入できるのが実情です。そのようなサイトで同一の商品で競合しようとしても、資本力に差があるため、差別感を出す必要があると考えました。それを出すためには、院長やスタッフが登録した商品に精通し、実感を交えた使用法や使用感を伝えられるよう努力することだと思います。
また当院専用のECサイトであるため、信頼がおける確かな商品のみ登録している点は強調しました。さらにあまりに多くの商品を登録してしまうと迷ってしまうため、価格帯や大きさなど松竹梅となるよう配慮しました。

―実際に購入された患者さんの反応はいかがでしたか?

先述のように、以前は医院に商品をLINEで注文し、医院で発注し、到着した旨の連絡をご本人に入れ、来院された際にお渡しする流れとなっていました。発注から到着までにいくつもの過程があり、欲しい商品が手元に届くまでに一定程度の時間を要していたのが難点でした。
しかしDental.ECサイトであれば、他の大手のECサイトと同様に患者さんがご自宅で好きな時間に注文を行い、早ければ翌日に到着するため、とても喜んでいただきました。

―院内でおすすめしている時に意識していることはありますか?

患者さんの口腔清掃度を向上させるためには精度と効率性のバランスが重要と考えています。多くの口腔清掃の補助器材を利活用すれば口腔清掃度は高まりますが、煩雑になり、ドロップアウトする可能性が高まってしまいます。そのため、チェアーサイドで行うTBIの際にお勧めする歯間ブラシやフロス等は使用法等の細かい指導が必要なため、指導直後にすぐ窓口で購入するのに適していると思います。
一方、細菌叢の変化を促す飲食を伴うタブレット等の商品については、ご自分で必要量や使用頻度などを確認していただく必要もありますが、難しい使用方法ではないことが多いため、ネットで購入するのに適しているのではないでしょうか。

Q5.ネットショップを導入してよかったと感じる点は?売上以外のメリットはありましたか?

ネットショップを開設することにより、患者さんの商品購入のためのチャンネルを増やし、選択の自由が得られた点、利便性の向上が高まった点は言うまでもありませんが、個人的には院内スタッフとのコミュニケーションの増加が一番のメリットだと思います。
今後、歯科医院でスタッフを確保していくのが、より困難になっていくことが予想されます。その様な状況の中でスタッフに働き続けていただくために、給与のみならず、インセンティブを付与できる院内制度を構築できたことは自分自身を含め、大変勉強になりました。加えて経験のあるスタッフに依存した属人的なシステムではなく、患者さん本人に物品購入をいただくフローにした方が、業務の効率化をはかることができ、本来の業務に専念することができる時間が増えるのもありがたいです。

Q6.今後、ネットショップでやってみたいことはありますか?Dental.ECに対する要望や期待があれば教えてください。

FEEDで取り扱っている商品がDental.ECサイトで登録しやすい商品となっています。まずは、その商品の充実を図っていきたいと考えています。その後、歯科専売の商品等、FEEDで取り扱っていない商品についてのスキルも積み上げていきたいと考えています。
また今後は、医院スタッフによるショート動画や画像等がワンストップで登録できれば、販売促進になるので、期待したいところです。

Q7.これからネットショップを始めようとしている他の歯科医院にメッセージがあればお願いします。

自分の欲しい商品がボタン一つで短時間で手元に届くのは、もはや当たり前の時代になってきています。その潮流は医療の世界にも影響を及ぼすのは必至で、その対応の最初の一歩として医院独自のECサイトを開設するのは、患者さんに先見性を示す良い機会だと思います。
そうは言っても、デジタルネイティブではない世代の院長にとっては、腰が引けてしまうのも理解できるところです。そのため当院で行ったように、若いスタッフにお願いして、一緒に準備していくと院内コミュニケーションの活性化につながります。多くの歯科衛生士はフロスや歯ブラシの各種商品の特徴を院長よりよく知っていることも多く、忌憚のない意見も聞けて私自身は感心することしきりでした。
ただ医院独自のECサイトの存在が、売上げ増加に結び付き、患者さんに浸透していくまでにはもう少し時間がかかることと思います。多くの歯科医院で医院独自のECサイトが一般的になれば、ECサイトへの誘導も容易になると推測できます。多くの院長先生に挑戦していただくと良いのではないでしょうか。

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